国立西洋美術館

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基本情報

知名度 ★★★★★
平均評価


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種類 美術館
アクセス JR上野駅(公園口出口)から徒歩1分。京成電鉄京成上野駅から徒歩7分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅から徒歩8分。専用の駐車場はないので車の場合は周辺の有料駐車場を利用。
概要 東京都台東区上野公園にある西洋美術を専門とする国立博物館。
実業家の松方幸次郎が蒐集し、戦後フランスから返還された松方コレクションを中心として1959年(昭和三十四年)に開館。
ル・コルビュジエ設計の本館、コルビュジエの弟子である前川國男設計の新館と庭園からなり、ルネサンス期から20世紀初頭までの絵画・彫刻作品が常設で展示されている。
また本館一階にはカフェレストラン「すいれん」や美術関係の書籍、モネやロタンの作品をモチーフにした関連グッズを扱うミュージアムショップもある。
見どころ 本館ロダン「考える人」モネ「睡蓮」クールベ「波」
開館時間 9時30分~17時30分(金曜日は~16時)、月曜(祝日の場合翌日)、年末年始休館
入場料 常設展→大人430円、大学生130円、高校生以下無料。企画展は内容により変動。
サイト http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html
住所 東京都台東区上野公園7-7

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国立西洋美術館の見どころ・収蔵品

本館

モダニズムを代表するフランスの建築家ル・コルビュジエ(1887-1965年)が基本設計を担当し、その弟子にあたる坂倉準三、前川國男、吉阪隆正も参加して1959年(昭和三十四年)に完成。
ル・コルビュジエの「無限成長美術館」というコンセプトに基づき、コレクションが増えたときに増築できるようホールの周囲を正方形に囲むように展示室が配置されている。
公共建築百選、DOCOMOMOの日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれており、2007年(平成十九年)には重要文化財に指定された。フランス国内にあるル・コルビュジエ作品と共に世界遺産登録を目指す動きもある。

ロダン「考える人」

いわずと知れたフランスの彫刻家オーギュスト・ロダン(1840-1917年)の代表作で前庭に置かれている。
前庭には他にもロダンの作品「地獄の門」「カレーの市民」が置かれている。いずれも松方コレクション。

モネ「睡蓮」

クロード・モネ(1840-1926年)は印象派を代表するフランスの画家。
晩年、セーヌ川の水を引き入れてつくった自宅の池に植えられたスイレンをモチーフとした作品を200点以上も描き、そのひとつが当館に収蔵されている。
松方は1921年にモネの邸宅を自ら訪れるなどしてモネの作品を大量に蒐集しており、当館には他にも「陽を浴びるポプラ並木」「舟遊び」などが収蔵されている。

クールベ「波」

ギュスターヴ・クールベ(1819-1877年)は写実主義で知られるフランスの画家。
この作品の舞台は英仏海峡に面したエトルタの海岸とみられ、迫りくる波が緻密な筆で描かれている。
当館は他にも「狩猟者のいる風景」「罠にかかった狐」「冬景色」などのクールベ作品が収蔵されている。

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沿革

当館のもととなった松方コレクションを蒐集した松方幸次郎(1866-1950年)は明治時代の有力政治家松方正義(1835-1924年)の三男であり川崎造船所社長、衆議院議員などを務めた人物。
1916年(大正五年)から美術品の蒐集を始め、短期間に大量の作品を買い付けたが、1920年代の不況で川崎造船所の経営が悪化し、資金調達のためその多くは売りにだされて散失した。
しかし国内に持ち込まれたもの以外にもロンドンとパリに保管されていたコレクションがあり、ロンドンの300点は1939年に倉庫の火災で失われたが、パリにあった約400点は長らくロダン美術館に預けられた状態となっていた。
第二次世界大戦末期、この400点は敵国資産としてフランス政府接収され日本との関係は失われたが、1951年のサンフランシスコ講和条約締結の際に吉田茂はフランスの外相ロベール・シューマンに返還を要求。
フランス側はこれに応じたが、一旦フランスのものとなったの物であるのでフランスから日本への贈与という形にし、これらの美術品を収蔵する美術館を新たに建てることを要求した。
この要求に応えるために建設されたのが当館であり、1959年(昭和三十四年)6月、高松宮宣仁親王夫妻や岸信介首相らが出席して華々しく開館式が行われた。
その後もコレクションの拡充に努め、1979年(昭和五十四年)には前川國男の設計で新館が完成している。

 
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