西芳寺（苔寺）

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基本情報

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西芳寺（苔寺）の見どころ

庭園

庭園には黄金池・金剛池を中心とした下段の池泉回遊式庭園と、向上関の上に位置する上段の枯山水式庭園の2つがある。いずれも元は夢窓疎石の作庭によるものだが、その後の改造で原形は失われているという。
黄金池には朝日ヶ島、夕日ヶ島、長島などの島が浮かび、そこへ8つの橋が繋がる。周囲一面は100種類を超えるといわれる苔で覆われ独特の景観を創り出している。
向上関を通り石段を登った洪隠山中腹には疎石を祀る指東庵（開山堂）があり、その付近の石組みは日本最古の枯山水庭園とされる。

湘南亭

黄金池の南岸にある茶室の事で、夢窓疎石によって建てられその後荒廃していたが、慶長年間（1596年～1615年）に千利休の次男である少庵によって再建された。
入母屋造杮葺の本屋と切妻造の待合、廊下からなり、中心の4畳台目の茶室には付け書院が付属し、火灯窓を開け前面には土天井の露台を設けた解放的な空間となっている。
幕末には攘夷論者などとの対立から岩倉具視が一時ここに匿われていたことでも知られる。

本堂（西来堂）

建物は1969年（昭和四十四年）再建の単層入母屋造銅板葺。
内部には本尊の阿弥陀如来像を安置し、堂本印象（1891-1975年）による襖絵が飾られている。

御朱印

歴史

行基が聖武天皇の勅願で建てた畿内四十九院の一つであり、天平年間（729-749年）に行基自刻の阿弥陀像を安置して創建したのが始まりとされている。当初は西方寺と号し、空海が一時居住し、空海の弟子で平城天皇の皇子高岳親王（真如）も住したとされるが、やがて荒廃した。
しかし、建久年間（1190-1199年）に摂津守中原師員によって諸堂が再建され、西方寺と穢土寺に分けられた。更に、法然が招かれ浄土宗の寺となり、親鸞や北条時頼によって堂宇が建立されたとも伝えられるが、鎌倉時代後期以降は再び衰微した。
1339年（暦応二年）、近くの松尾神社の社司摂津守藤原親秀が夢窓疎石を開山に招いて再興し、寺号も西芳寺と改称した。庭園の美しさで知られ足利将軍や公家など多くの人が訪れたが、応仁の乱で焼かれ、本願寺の蓮如や足利義政、織田信長などによって再建されるが、江戸時代には2度の洪水に遭い再び荒廃した。
幕末には岩倉具視が一時湘南亭に隠棲していたことでも知られる。明治に入ると寺地は狭められたが、やがて再建が進み現在に繋がる寺観が形成された。
1994年（平成六年）には「古都京都の文化財」の構成要素としてユネスコの世界遺産に登録されている。
また、禅や日本文化に傾倒していた事で知られるアップルの創業者スティーブ・ジョブズはお忍びで何度も西芳寺を訪れていたと言われている。

アクセス

上桂駅から

阪急嵐山線上桂駅から西へ進み、山田口交差点を右折。物集街道を北へ進み、歩道橋が見えたらそこを左折して西へ進む。所要時間は約16分。

松尾駅から

阪急嵐山線松尾駅からは物集街道を南に進み、観光駐車場が見えたらその南側を右折(案内地図あり)。小さな川があるので、そこに架かっている橋の手前を右折してそのまま直進する。所要時間は徒歩で約15分。

バスを利用

バスを利用する場合はＪＲ京都駅から京都バス苔寺･すず虫寺行き(73番)に乗り、終点下車、徒歩約3分。
または京阪電車三条京阪駅から京都バス苔寺･すず虫寺行き(63番)に乗り、終点下車、徒歩約3分。

駐車場

西芳寺に参拝者用の専用の駐車場はないので車の場合は周辺のコインパーキングなどを利用。
一番近い駐車場はタイムズ鈴虫寺前で、苔寺･すず虫寺バス停のすぐそばにあり、料金は月～金は8:00～18:00 60分300円、18:00～8:00 60分100円、土･日･祝は8:00～18:00 30分200円、18:00～8:00 60分100円で利用できる。