長谷寺(奈良)

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基本情報

知名度 ★★★★
平均評価


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種類 寺院(真言宗豊山派)
アクセス 近鉄大阪線長谷寺駅から徒歩15分。駐車場あり(乗用車500円、バイク200円)。→詳細
概要 長谷寺は奈良県桜井市初瀬にある寺で、真言宗豊山派の総本山となっている。
詳しい創建の事情は不明だが、686年(朱鳥元年)に川原寺の道明が三重塔を建てたのが始まりとされている。
境内ではサクラ、ボタン、アジサイ、紅葉など様々な植物が楽しめ、シーズン中は多くの参拝客が訪れる。
本尊は十一面観音像であり、西国三十三観音霊場第八番札所としても信仰を集める。
見どころ 仁王門・登廊本堂五重塔宗宝蔵本坊
拝観時間 4月-9月→8時30分~17時、10月-11月、3月→9時~17時、12月-2月→9時~16時30分
拝観料 大人500円、小学生250円
サイト http://www.hasedera.or.jp/
住所 奈良県桜井市初瀬731-1

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長谷寺の見どころ

仁王門・登廊

境内入り口に位置する三間一戸入母屋造本瓦葺の仁王門は1894年(明治二十七年)の再建。
楼上には釈迦三尊十六羅漢像を安置し、掲げられている「長谷寺」の扁額は後陽成天皇(1571-1617年)の筆。
仁王門から本堂へ向かっては1039年(長暦三年)に春日大社の社司中臣信清が子供の病気平癒にご利益のあったことの御礼に建てたという399段の登廊が続く。
現存するのは上段部分が江戸時代、中段・下段は1889年(明治二十二年)の再建で、天井には等間隔で楕円形の長谷形灯籠が吊るされている。

本堂

現存するのは1650年(慶安三年)に徳川家光によって再建された建物で、正面6間側面4間の正堂と正面9間側面5間の礼堂からなり、前面は懸造(清水寺のように崖に柱を立てて床を支える建築法)の舞台となっている。
内部には本尊の十一面観音像(重文)や難陀龍王立像(重文)、雨宝童子立像(重文)を安置する。
初瀬川に流れ着いた神木を元に徳道が稽文会と稽主勲に造らせ729年(神亀四年)に完成したという当初の十一面観音像は944年(天慶七年)に燃え、現存するのは1538年(天文七年)に仏師法眼運宗・運海・運青らによって造られたもの。
像高1018cmの巨像で、左手に宝瓶、右手に数珠をかけた錫杖を持った独特の形式をしている。

五重塔

1876年(明治九年)に焼失した三重塔の跡地に1954年(昭和二十九年)に建立された塔。
鮮やかな朱色が印象的で、昭和の名塔として名高い。高さ約21メートル。

宗宝蔵

登廊の途中にある建物で春と秋に長谷寺に伝わる寺宝が公開される。
展示内容は毎回変わるが主な収蔵品には銅板法華説相図のレプリカ(本物は奈良国立博物館に寄託)、阿弥陀経(国宝)、法華経(国宝)、不動明王座像(重文)などがある。

本坊

大講堂、書院、庫裏などからなり、元の建物は1667年(寛文七年)に江戸幕府第五代将軍徳川綱吉の寄進で建てられたものだが、1911年(明治四十四年)に焼失し、現存するのは1919年~1923年の再建。
重要文化財に指定されている。

御朱印・御朱印帳

種類 ①「大悲閣」、②「大悲閣」、③御詠歌の御朱印、④「大悲閣」、⑤「大黒天」、⑥「日限地蔵尊」
入手場所 ①~⑤は本堂近くの納経所、⑥能満院
値段 1件300円
オリジナル御朱印帳 五重塔などが描かれた御朱印帳があります。
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歴史

創建に関しては不明な点が多いが寺伝によれば、686年(朱鳥元年)、川原寺の僧道明が天武天皇の病気平癒を願って初瀬山の西岡(現在五重塔が建つ辺り)に三重塔を建て銅板法華説相図を安置し(本長谷寺)、727年(神亀四年)に徳道が聖武天皇の勅願によって東岡(現在の本堂付近)に十一面観音像を祀った(後長谷寺)とする。
当初は東大寺の末寺であったが藤原氏が別当を務め、990年(正暦元年)には興福寺の末寺となっている。
平安時代には観音霊場として信仰を集め、貴族(特に女性に人気が高かったといい「更級日記」や「蜻蛉日記」にも登場する)の長谷詣で栄えたが、災害や戦乱などにより室町時代には衰微した。
その後、豊臣秀長が専誉を招いて復興して以来真言宗豊山派の寺院となり、江戸時代にも幕府の保護を受けた。
明治期には大講堂や三重塔を焼失したが、昭和になってから再建されている。

 
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