当麻寺

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基本情報

知名度 ★★★
平均評価


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種類 寺院(高野山真言宗・浄土宗)
アクセス 近鉄南大阪線当麻寺駅から徒歩15分。駐車場あり。
概要 奈良県葛城市當麻にある浄土宗と真言宗を兼ねた寺院で、正式には當麻寺と書く。
創建については不明な点が多いが用明天皇のこ麻呂子皇子が創建しその孫当麻真人国見が現地に移したとされ、中世には中将姫伝説にまつわる当麻曼荼羅が広く信仰を集めた。
境内は広く、貴重な建造物や文化財が数多く残されており、ボタンや紅葉も楽しめる。
東塔、西塔、本堂、綴織当麻曼荼羅図、当麻曼荼羅厨子、塑造弥勒仏坐像、梵鐘は国宝に指定されている。
見どころ 梵鐘金堂講堂東塔・西塔本堂中之坊奥院
拝観時間 9時~17時
拝観料 境内自由。中之坊→大人500円、小学生250円。本堂・金堂・講堂→大人500円、小学生250円。奥院→300円。
サイト http://www.taimadera.org/access/
住所 奈良県葛城市當麻1263

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当麻寺の見どころ

梵鐘

仁王門を入ってすぐのところにある鐘楼にかかる鐘。
銘はないが,680年代に鋳造されたと考えられ、日本最古の梵鐘とされる。近くでみることはできない。

金堂

正面5間、側面4間、入母屋造本瓦葺の建物で、鎌倉時代の再建。
内部には白鳳時代に造られた本尊の塑像弥勒物座像や鎌倉時代の捕作である木造多聞天以外は同じく白鳳時代の乾漆四天王立像を安置する。

講堂

金堂の北側に位置する正面7間、側面4間、寄棟造本瓦葺の建物で鎌倉時代の再建。
内部に安置されている阿弥陀如来坐像、妙幢菩薩立像、伝阿弥陀如来坐像、地蔵菩薩などはいずれも藤原時代から鎌倉時代の作。 

東塔・西塔

共に三重塔で、高さ22mで魚骨状の水煙が特徴的な東塔が奈良時代末期、高さ25mの西塔は奈良時代末期から平安時代初期の建立。唯一東西両塔が揃って現存する古塔。

本堂

正面7間、側面5間、寄棟造本瓦葺の建物で曼荼羅堂ともいう。
当麻曼荼羅を祀る御堂として奈良時代末期から平安時代初期に建てられたのが始まりで、1161年(永暦二年)頃初期の堂を内陣として取り込む形で外陣がつくられ拡張された。
内部では源頼朝寄進の須弥壇上の厨子に中将姫が蓮糸で織ったという当麻曼荼羅を納めるが、実物は痛みが激しく別で保管されており、実際に安置されているのは室町時代につくられた複製。
他にも一面観音立像や来迎阿弥陀如来立像、中将姫坐像、役行者三尊坐像などが安置されている。

中之坊

当麻寺の塔頭で真言宗の寺院。当麻寺の創建時に僧坊として成立し、中将姫が剃髪した場所ともされる。
片桐石州の作庭といわれる「香藕園」、江戸時代初期の建立で後西天皇を迎えたという「御幸の間」を持つ書院、茶室の「丸窓席」、寺宝を展示する霊宝殿などから成る。

奥院

境内の最奥部に位置する当麻寺の塔頭でこちらは浄土宗の寺院。
1370年(応安三年)、知恩院の誓阿普観によって創建され、当初は知恩院の奥の院とされた。
知恩院から移したという法然像を安置する本堂や鐘楼門、方丈などが建ち、法然上人絵伝(重文)や倶利伽羅竜蒔絵経箱(国宝)を所蔵する。

御朱印・御朱印帳

種類 ①「蓮糸大曼荼羅」、②「導き観音」、③「弥勒菩薩」、④「布袋尊」、⑤「役行者」、⑥「浄土変相」、⑦「法然上人」、⑧「綴織曼陀羅」、⑨「観自在」、⑩「大悲殿」
貰える場所 ①本堂、②~⑤は中之坊、⑦、⑧は奥院、⑨、⑩は西南院。
値段 1件300円
オリジナル御朱印帳 奥院に曼荼羅がデザインされた凄まじい御朱印帳があります。値段は1500円。
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歴史

創建についての確かな記録はなく、寺伝によれば用明天皇の皇子麻呂子皇子が建てた万法蔵院禅林寺を皇子の孫の当麻真人国見が681年(天武天皇十年)に当地に移したととされる。7世紀後半に寺が存在したことは確かで、弥勒仏を本尊として金堂、三重塔、講堂などが建てられた。
平安時代になると中将姫の織ったとされる当麻曼荼羅が信仰を集め、空海がこれを求めて参籠して以来真言宗の寺院となったとされる。中将姫は伝説的な人物であり、右大臣藤原豊成の娘とされ17歳の時当麻寺で出家し、修行中に現れた仏の助けを借りて蓮糸で曼荼羅を織り上げ、その後極楽浄土に迎えられたといった趣旨の話が残されている。
平安時代後期には興福寺の影響下にあり1180年(治承四年)の平重衡による南都焼討の際には当麻寺も攻められて金堂や講堂を焼失したが、その後m源頼朝の寄進ですぐに再建された。
曼荼羅信仰の高まりとともに浄土宗の影響も強くなり、1370年(応安三年)には知恩院12世誓阿普観によって住生院(現奥院)が建てられたため浄土宗と真言宗の塔頭が併存する珍しい寺院となっている。江戸時代中頃には興福寺から独立。

 
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