円覚寺

[spp]

基本情報

知名度 ★★★★
平均評価




4

種類 寺院(臨済宗円覚寺派)
アクセス JR横須賀線北鎌倉駅下車すぐ。専用の円覚寺門前駐車場あり(普通乗用車1時間600円)→詳細
概要 円覚寺はJR横須賀線北鎌倉駅の目の前に位置する(というよりも北鎌倉駅は円覚寺の境内を突っ切る形で建設された)臨済宗の寺院。
1282年(弘安5年)、元寇の死者を弔うために時の執権北条時宗が中国(宋)から招いた僧・無学祖元を開山として創建した古刹で、現在は臨済宗円覚寺派の総本山となっている。
国宝に指定されている舎利殿や洪鐘(おおがね)をはじめとして貴重な建物や文化財が数多く伝えられている。
見どころ 白鷺池山門仏殿選仏場居士林舎利殿洪鐘弁天堂仏日庵梅・桜
拝観時間 3月-11月→8時〜16時30分、12月-2月→8時~16時
拝観料 大人300円、小人100円(仏日庵は別途100円)
サイト http://www.engakuji.or.jp/
住所 神奈川県鎌倉市山ノ内409

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円覚寺の見どころ

白鷺池

境内とは横須賀線の線路を挟んで反対側に位置する池で、びゃくろちと読む。もともとは円覚寺境内と一体だったが横須賀線開通のために分断され、池自体もこのとき一部埋め立てられて現在の形になったという。
白鷺池の名前は、北条時宗が円覚寺の建立に適した土地を探していた際に鶴岡八幡宮の神霊が白鷺に姿を変えてこの池まで案内したという伝説に由来する。

三門(山門)

総門から入り石段を上った上に位置する巨大な重層門。現存する門は1785年(天明五年)に円覚寺前堂首座の誠拙周樗(大用国師)によって再建されたもので、掲げられている「円覚興聖禅寺」の額字は伏見上皇より賜ったものとされる。楼上には十一面観音坐像や十六羅漢像、十二神将像などが安置されているが、普段はみることができない。名門として名高く、夏目漱石の「門」や川端康成の「千羽鶴」にも登場する。

仏殿

三門の奥に位置する建物で、堂内には円覚寺の本尊の宝冠釈迦如来像を安置する。1923年(大正12年)の関東大震災で倒壊しが、1964年(昭和三十九年)に現存の建物が1573年(元亀四年)の仏殿指図に基づいて建立された。天井に描かれた巨大な白龍画は前田青邨監修のもと守屋多々志によって1960年(昭和三十五年)に描かれたもの。掲げられている額は、後光厳上皇(1338-1374)より賜ったものとされる。

選仏場

仏殿左手に位置する建物。1699年(元禄十二年)に伊勢長島藩第松平忠充建の寄進によって座禅道場として建てられたもので、堂内に南北朝時代の薬師如来立像や観音菩薩坐像が安置されている。

居士林

選仏場の左側にある建物で、在家信者のための座禅道場。現存の建物は、牛込にあった柳生流の道場を1928年(昭和三年)に移設したもので、現在もここで座禅会が行われている。

舎利殿

塔頭の正続院の敷地内に位置する建物で、鎌倉で唯一の国宝建築物。舎利殿とは釈迦の遺骨を納めた建物のことで、堂内には鎌倉幕府の三代将軍源実朝が南宋の能仁寺から請来した佛牙舎利(釈迦の歯)が納めら得ている。当初の建物は1285年(弘安八年)頃の建立とされるが、1536年(永続六年)の火事で焼失し、現在の建物はその後に西御門にあった鎌倉尼五山筆頭の太平寺(戦国期に廃寺)の仏殿を移設したもの。正確な建築年代は不明だが、室町時代中期頃の建立と考えられ、禅宗様(唐様)と呼ばれる建築様式の代表的な建物として有名。普段は近くまでは立ち入ることができないが、正月、GW、11月初めなどに期間限定で公開される。

洪鐘(おおがね)

山門を右手に行き、長い石段を上ると鐘楼がある。吊るされている鐘は九代執権北条貞時が蒙古襲来で混乱した国家の安泰を願って寄進したもので、刻銘には「皇帝万歳 重臣千秋 雨調雨順 国泰民安」とあり、高さは259.5cmで関東では最大の大きさを誇る。国宝に指定されている。

弁天堂

鐘楼のすぐ隣にある建物で、弁財天を祀る。洪鐘の鋳造は難航したが、江ノ島の弁財天に祈願したところお告げがあり、それに従い白鷺池の底から出た金銅を使うと見事鋳造に成功したことからここに祀られるようになったと伝えられている。

仏日庵

仏日庵は円覚寺の塔頭のひとつ。円覚寺の建立を指揮した鎌倉幕府八代執権北条時宗の廟所があり、堂内には北条時宗像、九代執権北条貞時像、十四代執権北条高時像などが安置されている。

梅・桜

円覚寺境内では、2月~3月に梅、4月に桜の花が楽しめる。また、山門や仏殿の周辺では6月から7月にかけてアジサイが見られ、秋には紅葉も美しい。

御朱印・御朱印帳

種類 ①「宝冠釈迦如来」、②「南無延命地蔵」、③「南無十一面観世音」、④「北条時宗廟」、⑤「功徳林」(宝物風入れ期間限定)、⑥「舎利膽禮」(舎利殿公開期間限定)。
入手場所 ①は受付横の御朱印所。②~④は塔頭の佛日庵。⑤、⑥は期間限定で特設の御朱印所がある。
値段 1件300円
オリジナル御朱印帳 「佛心」と書かれた御朱印帳があります。
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歴史

円覚寺は鎌倉幕府八代執権北条時宗の指導のもとに、無学祖元を開山として1282年(弘安五年)に創建された。
無学祖元は蘭渓道隆が亡くなったことを受け時宗に招かれて1279年(弘安二年)に来日した禅僧で、建長寺の住持となり、蒙古襲来の対応に苦慮する時宗にアドバイスを与え篤い信任を得たといい、元寇が収まった後、祖元は帰国を希望したが時宗に蒙古襲来の死者を弔うために留まるよう説得し円覚寺の開山となる。
円覚寺の名前は建設予定地を探している際に現在の円覚寺の土地が気に入り、鍬をいれたところ土の中から円覚経というお経が出てきたことに由来し、山号の瑞鹿山は開山の儀式の際に無学祖元が説法していると白鹿が集まってきて、聴き入ったとの言伝えによる。
鎌倉幕府が滅んだ後も、臨済宗寺院の寺格制度である鎌倉五山の制で第二位に列せられるなど禅宗の中心的な寺院のひとつとして繁栄した。
国宝に舎利殿と梵鐘があり、銅造阿弥陀如来及両脇侍立像、円覚寺境内絵図、北条時宗書状、絹本著色仏光国師像、円覚寺開山箪笥収納品など重要文化財に指定されているものも数多い。

 
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