根津神社

[spp]

基本情報

[gad]

根津神社の見どころ

楼門

神橋の奥に建つ朱塗りの重層門。本殿などと同じく1706年（宝永三年）の建立で重要文化財に指定されている。
正面右側に安置されている随身は水戸黄門でしられる水戸藩主徳川光圀がモデルとも言われている。

唐門

本殿の正面に位置する門で、ここから本殿を囲むように総延長約200ｍの透塀が続く。

本殿

本殿も1706年（宝永三年）の建立で、拝殿・幣殿（相の間）・本殿が一体となった権現造と呼ばれる形式で建てられており、内部には大和絵師の森村宣永（1905～1988）によって奉納された三十六歌仙画が飾られている。
須佐之男命・大山咋命（おおやまくいのみこと）・誉田別命（ほんだわけのみこと＝応神天皇）を主祭神とし、相殿に大国主命・菅原道真公を祀る。

つつじ苑

根津神社の社殿が建てられる前当地に屋敷を構えた徳川綱重（家宣の父）が植えたのが始まりだといい、今も境内の一角につくられたつつじ苑には約100種300株のツツジが植えられている。
見ごろは4月中旬から下旬で、この期間には文京つつじ祭りが開催され露店などが出る。9時00分～17時30分、入場料200円。

森鴎外の石

境内の一角にある水飲み台に使われている石の事。
軍医で作家の森鴎外（森林太郎）によって寄進されたものであり、元は日露戦争戦利記念に砲弾を飾っていたというが、現在はなぜか水飲み台になっている。
鴎外は近くの千駄木に居を構えており、「青年」や「細木香以」には根津神社が登場する。この近くには鴎外や夏目漱石が腰掛けて構想を練ったという文豪憩いの石もある。

家宣公胞衣塚

公胞（えな）とはお腹の中で胎児を包んでいた膜や胎盤の事で、境内の一角には徳川家宣の公胞を埋めたと伝えられる塚が残されている。文京区の区指定文化財。

乙女稲荷と鳥居

乙女稲荷は根津神社の末社のひとつで倉稲魂命を祀る。周囲には信者から奉納された何百もの鳥居が立ち並ぶ。

駒込稲荷神社

境内奥部に位置する末社で、伊弉諾命・伊弉冊命・倉稲魂命・級長津彦命・級長戸辺命を祭神とする。元は徳川綱重の屋敷内に祀られていたものという。
近くには庚申塔や「塞の大神碑」（いずれも別の場所に建てられ明治以降当社に遷されたものという）がある。

御朱印・御朱印帳

歴史

社伝では今から1900年程前に日本武尊によって千駄木に創建されたのが始まりだとされるが、日本武尊は伝説的人物であり東征を行ったとされるのも290年頃なのでそのまま史実とは考えられない。
その後長い間の歴史は不明だが、文明年間（1469年-1486年）に江戸城築城で知られる太田道灌によって社殿が建てられた。
現在根津神社が建つ場所には江戸幕府第三代将軍徳川家光の次男で甲府藩主の徳川綱重の屋敷があり、1704年（宝永元年）に綱重の子・綱豊（後に家宣）が5代将軍綱吉の後継ぎとして江戸城に入ると、綱豊の産土神（守護神）である根津権現が屋敷跡に遷され、1706年（宝永三年）に社殿が完成した。
江戸時代には一般に根津権現と呼ばれていたが、明治に入ると神仏分離令の影響で根津神社と改め、近代社格制度の元では府社、准勅祭社に列せられた。

アクセス

根津駅から

不忍通りを上野と反対方向に進み根津神社入口で左折。境内までの所要時間は約5分。

千駄木駅から

不忍通りを上野方面に進み、千駄木二丁目で右折。境内までの所要時間は約5分。

JR日暮里駅から

日暮里駅西口を出て目の前の道路を直進し、不忍通りとぶつかるところで左折。後は千駄木駅からと同じ。所要時間は徒歩約18分。